当院の新型コロナウイルス感染対応

当院の新型コロナウイルス対応 1

「病院で病気を治してほしいが、他の病気を移されたくない」
当院は開院当初より感染予防を最重要事項として対応しています。
例えば、本類・玩具・プレイコーナーは置いておりません。接触感染対策が困難の為です。
お子さん・保護者にはご不便をおかけすることもありますが、今後もご協力お願いします。

開院時より感染対策ができていますので、以下の2点以外特別の変更ありません。
1. 電話診療の開始 → 待合室の混雑緩和
2. 受付にアクリル板設置 → 飛沫感染軽減
小児科は元々感染症患者が多く、コロナ以外にも同様の対策が求められています。
従って、コロナが収束しても、今後も大きな変更はありません。

以前より行われている感染対策を以下で説明します。
6年前の開院まで千葉大学病院で骨髄移植・エイズ・SARS・新型インフルエンザ等の第一線での感染管理(対策)に関わり、全てエビデンスに基づいた対策となっています。

I. 基本的な感染対策

1感染者の分離
① 4つの個室(主診察室以外):発熱者等の隔離等
    1室は外部から直接入退出
② 健康児外来枠の設定(昼休み後):健康診断・ワクチン等病気のない人
③ ゾーニング(ソファーの色で識別)(換気:空気の流れを考慮)
 オレンジ:感染症状(熱・咳・鼻水等)のある人
 緑:感染症状(熱・咳・鼻水等)のない人(アレルギーの薬・湿疹等) 
   青:ワクチン(小学生以上、インフルエンザ等)・健診後のフォロー(感染なし) 
2その他
① 予約制(緊急患者以外):患者の分散化
② 過剰な保護者の同伴禁止:両親に加え祖父母の同伴等を避ける(密集対策)
③ 本・おもちゃ・キッズスペース(遊び場)の排除:接触感染対策(消毒が困難)
    利用者には不便となり申し訳ないのですが、対策が困難であり、医療機関にとって
は感染対策が最重要とのことで廃止。代わりにビデオ設置
④ 来院時の体温測定とアルコール手指消毒

当院のコロナウイルス対応 2

II. 感染経路別感染対策

1. 空気感染(エアロゾール感染)対策 ― 換気
① 一方向の空気の流れ(換気)
●天井よりの給気を床面より排気する工事により、上から下への一方向の換気をし、後方床面(オレンジのソファーの下)より排気されます。待合室のみならず、診察室も同様の工事をしてあります。
●従って、感染症状のない人が前(緑のソファー)、感染症状ある人が後ろ(オレンジのソファー)を利用していただきます。

②床面からの排気の利点
ウイルスが混入した飛沫・エアロゾール(微細粒子)は徐々に床に落下しますので、空気の舞い上がりを防ぐため、床面からの排気が利点となります。
感染症指定病院の感染症室は、全て入室側の天井より、患者さんの頭側の床面より排気の一方向の構造となっています。

通常は天井に給気用と排気用の2本が配管され、天井より給気され、屋外に設置されたコンプレッサーで強制的に排気管を介して排気されます。排気管より床面に配管を延長し床面の排気口より排気することで、上から下への一方向の換気となりますので、室内での空気混在を抑制し、換気効率が増加します。
同時に横方向への感染リスクも減少します。

家庭でも、換気のための窓は2か所開けるよう言われているように、一方向の流れを作ることになります。これにより換気効率が10倍ほど増加します。

飛沫感染対策

① スタッフ全員のマスクの常時着用
    病原体は一般的に発症前より排出されますので、症状のない時も着用しています。
    新型コロナ感染症:症状の出る2-3日前よりウイルスの排出があり発症日にはピークになります。
    インフルエンザ:発症の半日―1日前よりウイルスの排出があります。
    以上より症状の有無に関係なく常時マスクを着用しています。
② 1家族 1ソファー(原則)
     空気の流れが1方向となっており、横には広がりにくい(空気感染の項参照)
③ 前方を向いて座りますので、対面が避けられています。

接触感染対策

① 手洗い
     大きなシンクでしっかり手洗い
      十分な流量確保と周囲の飛び散り防止
     フットスイッチ採用―手を汚さないで手洗い
     手拭きは紙―エアージェットは周囲に水を飛び散らす。
  ② 各診察時間帯前のソファー・ドアー枠等の清拭・消毒
③ 来院時のアルコール手指消毒

 首から上には触れない習慣をつけましょう。
  接触感染経路は多数ありますが、最終的には口、鼻、目の3か所から感染します。  

マスク(不織布(サージカル))に対する当院の考え方

マスクは飛沫の拡大を少なくし、他人に移らせないことを目的とします。
 従って、基本的には症状のある人が咳エチケットとして着用します。
 しかし今回は、無症状の人も、発症前よりウイルス排出あるので、原則全員がマスク着用
  新型コロナの場合:40%は無症状の潜伏期(発祥の2-3日前より)の人より感染
           5%は不顕性感染者(発症しないで軽快する人)より感染
 感染より自身を守るには限界があります。

布マスクについて

布マスクは、不織布(サージカル)と比べると飛沫の拡散防止効果は25-30%程度です。
 その分通気性は良いですが、感染防止効果についてのエビデンス(証拠)はありません。
 従って、感染防止対策を強く求められる当院内では、効果の確認ができている不織布(サージカル)をご利用願います。
  (布マスクの方は受付にお申し出ください。不織布マスクをお渡しします。)

帰宅後および家での対策

 1.外出後
外出着から部屋着に着替える。
    手洗い(指先・指間・親指・手首等を特に注意し30秒程度をかけて念入りに)
髪・顔の汚染対策(できるだけ早く、就寝前までには入浴)
2.家庭内での感染対策
   ①マスク
    ●会話時は可能な範囲での不織布マスク着用と、1m以上の間隔
      5分間普通に話した場合1回の咳と同量の飛沫が発生
    ●食事中は話をしない(マスク着用ないため)
   ②換気
    ●2方向をあけて一方向の空気の流れを作る
      線香の煙・薄い鼻紙等で室内の空気の流れを調べる。
      下流側に扇風機を設置し室外に向けて換気すると効果的。
    ●感染者と接する場合、感染者を下流側に、未感染者が上流側に。
       お子さん(感染者)に食事を与える時、添い寝する時
       お子さん(感染者)の顔の高さで空気の流れる方向を調べる事
   ③こまめな手洗い
   ④接触しやすいドアノブ・テレビのリモコン等のアルコール清拭消毒

ご予約の上ご来院ください

待ち時間軽減のため、出来るだけご予約の上ご来院下さい。
また、診察順は緊急の場合を除き、原則予約の方が優先となりますので、予めご容赦下さい。

一般外来・健康児外来とも
当日0時からの予約となります。